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透明で勇敢な民主主義の実現を掲げ、全国を活動範囲とする政治団体全民党の会長平元巌(60)と事務局長平元百合子。君津警察により二人は違法逮捕され、起訴され、会長は法務省の告知により、裁判も判決も無いまま2014年1月23日に千葉刑務所に違憲投獄され、さらにその3週間後に3年の執行猶予付有罪判決を受けた。(写真は釈放当日、千葉県君津警察署前)
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第三 弾圧と人権蹂躙
全民党を基盤とし、多くの学者同様に特定秘密保護法案に対する厳しい反対の声を上げた時、その数日後の2013年11月21日、すなわち、秘密法案反対大規模集会が全国的に予定されていたその早朝に公衆の面前で違法逮捕され、翌12月には、文章関係で私を支える長女の百合子までもが共同正犯として違法逮捕され(28)、我々は犯罪者の如く、収容されることとなった。さらに、肺炎を患わせることを目的に、2014年1月、私は判決も受けないまま千葉刑務所に投獄され、屋外で雪が積もるなか(29)、冬の衣類もなく、昼夜暖房の一切ない隙間風の入る約三畳の独房に収容され、凍傷の被害にも遭うこととなった刑務所暮らしを余儀なくされた(30)。
違法逮捕 ― 留置場・刑務所
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「変死」や「急死」扱いの多いこれら日本の刑務所は、世界各国からも問題視され、わが国に暗い影を落としている。また、弁護士や国選弁護人レベルでも冷淡な虚偽が決して少なくないこと、及び、公務員らの違法行為が明らかであろうと国に対する訴訟はキャリアの汚点となる、などの自己弁護で逃げる彼らの姿から、とりわけこの分野において弁護士が一切頼りにならないことも、我々にとり衝撃の事実であった。そして、違法逮捕に始まった刑事事件であったなか、さらに弾圧として、我々はそれぞれ執行猶予3年と2年の有罪判決を言い渡され、ようやく釈放された。
しかし、その後の多くの調べにより2年後の2016年2月にようやく浮き彫りとなった最も野蛮な事実は、千葉刑務所の所長代理として話に応じた太幡淳一(31)の発言によって判明した事実であり、それはすなわち、谷垣禎一(32)が法務大臣であったその2014年1月に、同大臣の下で、なんと、「法務省の告知によって」私が君津警察留置場から千葉刑務所に移された、という極悪の事実である(33)。この事実の全ては、証拠資料とともに昨年8月1日より「仇討嘆願」(http://adauchitangan.wixsite.com/ada3abe-aso-tanigaki)と題するホームページとして公表されている。
しかし、日本国の政治事情から明らかであることは、このような振舞いに当然アメリカも関与していることであり、この事の展開により、政治における進みが完全に閉ざされたことが露わとなった。
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