第八 国民の問い
我々同様に朝まだきの3時間という厳しい寒さに耐えて陛下のお出ましを待った国民からも、帰り際に不満の声が聞こえてきた。これは、新年一般参賀のわずか数週間前のご自身の83歳のお誕生日の際の国民に対する「深く感謝いたします」という誠意の表れと近さとは大きく異なって、本年1月2日のお言葉が意外な「おめでとう」(41)であったためのことであるか、或いは、昨年8月のお言葉を受け国民がご譲位に関し積極的に行動したために陛下のご希望に沿った流れとなったなかでの新年のご挨拶に表れた、使い古した笑みによる形式的距離のためのことであったのか。
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そして、本年について「心豊かに過ごせる年となるよう」とのお言葉があったが、公的機関の不正にますます苦しめられる国民にとり、「心豊かに過ごす」というもの自体、そもそも存在するのだろうか。この人権問題に関する情報もまた、昨年「仇討嘆願」のホームページをとおして既に皇室に提供されていたため、実際に権利を著しく踏みにじられた国民のその命は、国民の象徴でおられるお方とは、本当に無関係なのだろうか。
この厳しい問いには、例え官邸直送の警察上がり西村泰彦(42)の
ような宮内庁次長がいようと、何としても、答えが必要である。
実は、国民に知られず、また忘れ去られているかもしれないが、両陛下の御成婚以前から、書き手の家族は皇室と特別な関係にあり、現時点までいかなる公的機関もこの極めて重い人権問題を無視し続け、何の相応しい解決にも至っていないため、このご縁やそれに関する史実と多くの観点を初めてこの人権問題と結びつける形で国民に提供することを決心した。直訴状に対する天皇陛下のお答えを望むと同時に、三キーワード「ビューラー(Buehler)」、「シェファー(Schefer)」、「ウツウィル(Uzwil)」をもって、今、本年3月末公開予定のホームページ「踏まれたエーデルワイス」(https://kotobanaruha-sono3.wixsite.com/fumareta-edelweiss)の準備を進めている。なお、同ホームページでは、我々のスイスに戻る道が2000年にスイス政府によって阻まれた驚くべき事実も初めて公表される。